はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員
はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員

12年1定 予算特別委員会の総括質疑 日本共産党等の減額修正案は否決。

 15日、予算特別委員会(橋爪明子委員長)の総括質疑が行われ、審査終了後の採決では、岩室年治議員と加藤秀子議員の2名で共同提案した「平成24年度一般会計予算に対する修正案」は、賛成少数で否決され、原案が可決しました。また、みんなの逗子は、予算原案に反対しました。

※委員構成は、岡本勇議長を除く19名。委員長は橋爪明子(共産党)です。

※菊池議員(無所属の会)は病欠。

【議案第29号 平成24年度一般会計予算に対する修正案 賛成少数 否決】

 提案者は岩室年治(日本共産党)と加藤秀子(無会派)

○賛成3 岩室(共産党)、加藤(無会派)、原口(市民自治)、

●反対14  真下・丸山(自民党)、高野・長島・匂坂(市政クラブ)、高野・田中(公明党)、君島・松本(無所属の会)、塔本・横山(円)、奈須(市民自治)、毛呂・高谷(みんな)、

一般会計予算に、共産党、みんなの逗子らの5名が反対

【平成24年度一般会計予算 (原案)  賛成多数 可決】 

○賛成12 真下・丸山(自民党)、高野・長島・匂坂(市政クラブ)、高野・田中(公明党)、君島・松本(無所属の会)、塔本・横山(円)、奈須(市民自治)

●反対5   岩室(共産党)、加藤(無会派)、原口(市民自治)、毛呂・高谷(みんな)、

 

【議案第30号 平成24年度 国民健康保険事業特別会計予算  全会一致 可決】 

 

【議案第31号 平成24年度 後期高齢者医療事業特別会計予算 賛成多数 可決】 

○賛成16 真下・丸山(自民党)、高野・長島・匂坂(市政クラブ)、高野・田中(公明党)、君島・松本(無所属の会)、塔本・横山(円)、原口・奈須(市民自治)、毛呂・高谷(みんな)、加藤(無会派)

●反対1  岩室(共産党)、

 

【議案第32号 平成24年度 介護保険事業特別会計予算 賛成多数 可決】

○賛成16 真下・丸山(自民党)、高野・長島・匂坂(市政クラブ)、高野・田中(公明党)、君島・松本(無所属の会)、塔本・横山(円)、原口・奈須(市民自治)、毛呂・高谷(みんな)、加藤(無会派)

●反対1 岩室(共産党)、

 

【議案第33号 平成24年度 下水道事業特別会計予算   全会一致 可決】 

 

減り続ける税収、大型事業は止めて、身の丈にあった施策の推進を求め、共産党は約5億1000万円の減額修正案を提出しました。

修正案の内容は、以下のとおりです。

① 2款 総務費 1項 総務監理費 1目 一般管理費  職員給与費 非常勤職員の報酬 1130千円  

 市長が予算案の訂正を行った協働事業の「親子遊びの場運営事業」と「ゼロ・ウェイスト推進協働事業」の施設管理のため予算計上していた非常勤職員2名分について、事業が撤回さけて予算原案がなくなったため予算を削減するもの。

② 2款 総務費 1項 総務監理費 4目 広報費  広報費 ホームページ充実事業 5970千円

 H20年度予算で340万円を投入し、逗子市のホームページをリニューアルしていました。その後の予算は405千円程度でした。ところが、H24年度から新しいシステムを導入することを決定し、今年から5年間で5300万円を投入する提案が行われました。さらに昨年度、市長は任期付き職員(3年間で約3000万円)を雇い、その人件費を加えると総事業費は8000万円を超えることになります。導入の時期と予算規模などの見直しを図るために予算を削減するもの。

③ 2款 総務費 1項 総務監理費 8目 企画費 市民自治システム構築費  同事業 240千円 

 市民自治システム構築事業のアドバイザーについて、目的と役割が不明確で、効果があまり期待できないために報償費の24万円を削減するもの。

④ 7款 土木費 1項 環境保全費 3目 公園費 都市公園整備費 第一運動公園整備事業 510,589千円

 厳しい財政状況からも、10億円を超える大型事業を止めて、整備時期を再検討すべきもと判断。また、東日本大震災前にすでに完成していた基本設計について、防災拠点の位置付けに見直すためにも、整備費を削減するもの。

 以上の4事業、合計5億1793万7千円について減額修正を行なうものです。

 

予算特別委員会の総括質疑  岩室議員の質問

議員一人当たり15分(時間制限)が割り振られ、ほぼ全員が質問を行ないました。岩室議員の質問は以下のとおりです。

①財政調整基金は11年後になくなる?35年度は収支バランス失い赤字となる恐れあり!

 財政調整基金とは、災害復旧や地方債の繰り上げ償還その他財源不足に充てるための基金です。3月作成した「10年間の財政見通し」では、34年度末には1億1300万円に減るとされています。市長は8億円程度は必要として、また、以前から1億8千万円以下になれ「危険水域に入っている、削れなくなる」と言ってきたことから、この数年の大型事業によって、将来的には収支バランスを失うと指摘しました。市長は「先のことはわからない」と自らの作成した「財政見通し」について、無責任な発言を繰り返しました。

②なせ゜、撤回した事業の非常勤職員を減らさないのか?障がい者手当をカットしておきながら、財政に余裕はないはず!

 協働事業提案制度によって予算化されながら、市長自らが手続き不備を認めて取り下げた二つの事業で、施設管理を行なう非常勤職員が減らされず、予算に残っていることから、なぜ人件費を残すのかと質しました。市長は非常勤職員の配置は決まったものでなく、非常勤職員7名分を毎年確保し、予算議決後に配分するので、事業がなくなっても、他の事業に振り向けることから、削減する必要はないと説明しました。しかし、初めに見込んだ事業がなくなり、仕事がないわけです。その人件費は必要なくなったと考えるのが普通ではないでしょうか。市長は仕事がなくなっても、ほかに仕事があるから振り向けたいと答弁を繰り返しました。しかし、逗子市にそのような余裕があるのでしょうか。24年度は障がい者(児)の手当を減らします。

③ホームページに新システムを導入、市民一人当たり1060円、4人家族で年間4240円、鎌倉市の10倍の市民負担

 24年度から逗子市のホームページについて、情報発信機能を高めたいとしてCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の導入を決めました。5年契約で総額5300万円、年間の費用はこれまでは405千円が12倍の約500万円に増えることになります。また、総額について他市との比較では、藤沢市3000万円、厚木市43000万円、鎌倉市1700万円、海老名市1800万円程度です。それを市民一人当たり費用負担にすると逗子市は1060円、藤沢市74円、厚木市195円、鎌倉市100円、海老名市151円となっています。人口6万人、一日の1000人程度、市関係者を除けば800人程度がホームページを観るとなると、費用対効果からも過大な投資であるとこは間違いありません。その点を指摘すると市長は「人口規模が小さい自治体は、効率が悪くなる」と弁明、ホームページが良くなると理解を求めていました。しかし、岩室議員は、お金がないのに高級な外車を乗るようなもので、ホームページをよくすることに反対しているわけでなく、逗子市の財政規模をよく考え、身の丈にあった事業規模に見直すべきと意見を述べました。

④なぜ、現場部署の要望もなく、勝手に職員の増員配置を行なうのか?

 スポーツ課に24年度から職員を増員するとしていました。しかし、部と課から増員要望はでていませんでした。予算審査では理由も分からず、職員課の判断と説明。そのため総括質疑で質しました。市長はスポーツ振興計画の策定と推進からも必要と説明しましたが、現場との協議もせずに、どこか勝手に職員を増やすやり方はあまりに場当たり的です。

 任期付職員を採用では、この間、任期付職員が年度途中から採用される事例があり、公募もせずに採用決定したケースも生まれています。情実人事と疑われるようなことはすべきではありません。