はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員
はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員

赤旗05.02.09付 第2回口頭弁論 逗子市が国に反論 池子の森米軍住宅増設は合意違反

米海軍・池子住宅地区(神奈川県逗子市、横浜市金沢区)の横浜市域へ米軍住宅を増設するという国の計画は合意違反であるとして、逗子市が国を相手に、同計画の白紙撤回を求めた民事訴訟の第二回口頭弁論が8日、横浜地裁(岩田好二裁判長)でありました。

 逗子市は米軍住宅建設を受け入れたさい、国、県の間で同地区への「米軍住宅建設は一切ない」とした三者合意(1994年)を結んでいます。

 この日の弁論は書面で三者合意の対象地域は、同地区の「逗子市に限定されたもの」で、計画は「追加建設ではない」と主張。逗子市の訴えは「不適法」だとして、請求の却下を求めました。

 これは対し逗子市は、三者合意の対象地域に横浜市域を含まないという国の見解が、追加建設が発表された2003年7月以前に示された事実はないと指摘。「事実があるならば、だれに、いつ、どこで、どのような説明をしたか、具体的に明らかにする」よう求めました。

 長島一由市長は8日の公判後、傍聴に集まった市民ら約50人を前に、弁護士会館内で報告会を開きました。

 長島市長は、市の訴えを門前払いし続けようとする国の姿勢について、「三者合意の立証責任があるはずの国の主張はまったく矛盾し、誠実さもない」と批判。市民への支援を訴えると、声援の拍手がわきおこりました。

 日本共産党の大森猛前衆院議員、畑野君枝前参院議員は裁判を傍聴し、報告会に参加しました。

【岩室 傍聴記】

 公判当日の早朝から市民協(逗子市池子接収地返還促進市民協議会)の有志らを含めて大勢の市民が傍聴券を求めて横浜地域前にならびました。市会議員では私の他に真下政次議長・塔本正子副議長・高野毅・関口正男・原口洋子・平井竜一・松本真知子各議員が参加しました。

 公判では、国側が訴状に対する反論として、準備書面(1)を提出、逗子市も準備書面(2)で反論しました。また、口頭弁論の場では、国が新たに持ち出してきた見解の「三者合意は逗子市に限定されたもの」という主張に対し、逗子市はそのような見解を示した事実を示すべきだと迫りました。公判後、前回は用意できなかった会場を設定し、傍聴した市民らに担当弁護士からの説明、市長からはお礼が述べられ、市長、市議会、市民が三者で取り組んでいることが大切であり、闘いへの支援のお願いもされました。訴えの結びには「正直が最大の戦略です」として、裁判を通じて白紙撤回をあくまで貫いて頑張る決意が述べられました。集まった市民は、過去の経緯では容認、反対に分かれた立場を超えて、逗子市がひとつとなっていることを示し場ともなっていました。