はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員
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赤旗05.04.14付 池子の森裁判 国の矛盾ただす 池子米軍住宅増設は合意違反

口頭弁論後の報告会 逗子市長訴え

神奈川県逗子市と横浜市にまたがる米海軍・池子住宅地区増設計画をめぐり、逗子市が国には「追加建設してはならない義務がある」と訴えている裁判の第三回口頭弁論が13日、横浜地裁(岩田好二裁判長)でありました。

裁判は、同住宅地区の横浜市域に米軍住宅700戸を建設する計画について、住宅増設は国が逗子市、県と約束した「追加建設はない」との「三者合意」(1994年)に反しており、約束違反の追加建設は認められないというものです。

約50人が傍聴するなか、原告側は、逗子市の訴えは裁判所で扱う問題でなく「不適法」だとして却下を求めた国の主張を批判。「三者合意の法的効力、内容の問題」を争うものになっているとのべ、立証に入りたいと主張しました。

一方、国側は「不適法」だとの主張をさらに補充したいとのべ、双方が準備書面と裁判の進行についての意見書を提出することになりました。

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逗子市は同日の第三回口頭弁論終了後、横浜弁護士会館で報告会を開きました。

長島一由市長は、国が提出した準備書面の内容を批判。三者合意で「追加建設はない」と約束した対象区域は逗子側の一部である当時の米軍住宅「計画区域」だとしている点について、「昨年、石破防衛庁長官と会ったときに『逗子市域には建てない』と話していたものと食い違っている」とのべ、「国が矛盾した主張を続けている問題は裁判の中でただし、逗子市の正当性を今後とも粘り強く主張していきたい」と表明しました。

日本共産党の畑野君枝前参院議員、岩室年治、橋爪明子両逗子市議も裁判を傍聴し、報告会に参加しました。次回口頭弁論は6月29日(水)午後1時30分開始です。

             (しんぶん赤旗 05年4月14日付 首都圏のページ)

【岩室 傍聴記】

 今回の傍聴した議員は、日本共産党の他に、高野毅議員、関口正男議員、塔本正子議員、真下政次議長(池子接収地返還促進市民協議会「市民協」・会長)の6名が参加。「市民協」のメンバーや一般市民も、平日でありながら時間を割いて参加していました。

国の「不適法とすべき」という主張は、5万9千の市民の声を聞こうとしない姿勢の表れであり、強い怒りを感じます。また、法廷では国の代理人の防衛施設庁職員ら35人がならび、対峙する形で長島市長と5人弁護団が席に座っていますが、傍聴者のほとんどが厳しい目で国の姿勢を見つめていました。

 次回の口頭弁論は、国の都合で6月に先送りされましたが、国の約束違反の不当な行為や県アセス手続の強行を許さない運動を強めなければならないと思いました。

 横浜市金沢区側の動向としては、平和運動の拠点となる「金沢平和センター」が開設され、正式な事務所開きは4月28日(木)午後6時半から行われます。この事務所は、中田市長の受け入れ表明以降の新たな段階に入った池子問題や憲法9条を守る運動をすすめる上で期待されています。