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日本共産党の小泉親司議員 防衛施設庁のK21計画問題の内部文書で、池子問題を追求(参院外交防衛委員会)

2000年7月文書で住宅不足1665戸の建設を検討、池子は困難と判断、しかし、その後方針転換をする。

3月16日、参議院外交防衛委員会で、日本共産党の小泉親司議員が、池子米軍住宅問題について、防衛施設庁の取り扱い「注意」とある内部資料を使って質問、政府を追及しました。

 文書は、平成12年7月の防衛施設庁の業務説明書というものですが、具体な内容は、全国の米軍基地の現状について検討したもので、米軍が要望する住宅建設計画(K21計画)も示され、厚木基地関係で750戸、横須賀基地関係で915戸、合計1665戸が不足しているとし、平成19年度までに不足解消を進めてほしいというものです。

政府は「文書」について、「このたぐいのものを幹部の異動の際に作成をし、内部資料として使用をしている」と認めながらも、文書保存期間も経過し、文書は現存していない、同一のものか確認できないとしました。

 池子に関する部分は、「今後の処理方針」の中で述べられ、地元調整の前提である環境保護との調和をはかることは事実上困難であり、新司令官の動向を踏まえ、池子での住宅建設計画が現実的でないことを説明し、池子以外の場所での建設へ方向転換を図るとしていました。しかし、現実には約1年半後には、池子への追加建設計画が浮上、この間に米軍の意向にそって国が大きく方針を変更したことが分かります。

 国がゴリ押しをしても追加建設を進めようとする背景には、横須賀基地を母港とする米空母キティーホーク(通常型)の退役後、2008年に原子力空母の配備が考えられているわけで、少なくとも乗組員は650人以上増えるとも言われています。

小泉親司参院議員「約束を反故、計画の強行は許されない」と追加建設の撤回を迫る!

 小泉議員の質問は、まず米軍の住宅不足数と文書の存在を確認し、続いて政府が一貫して否定しながら、実際には平成12年7月の時点で、すでに米軍住宅の不足解消にむけて、米軍の要望にそって検討を始めていることを指摘、防衛施設庁が逗子市との約束を反故にし、建設を強行することは絶対に許されないと主張。政府に対して池子への追加建設の撤回を求めました。

 政府は、文書の「逗子市(池子等)関係」にふれて、この場合は池子というものは、逗子市域を念頭に置いた議論の展開をしていると理解している」と池子基地の逗子市部分を指したものと強弁しました。

【参考】1994年11月17日、国、県、市の三者合意締結、逗子市は米軍住宅建設計画を受け入れる。 しかし、そのわずか6年後には、米軍は池子の森に新たな追加建設を進めるための米軍住宅計画(K21計画)を作成し、その以降を国は受けて動き始めていました。

                     防衛施設庁の内部文書

2004年3月16日に参院外交防衛委員会に配布された資料の一部。

                               注 意

                            業務説明書

            平成十二年七月

                           Ⅰ 重要案件

6. 米軍家族住宅に関する諸問題

神奈川県内における米軍家族住宅不足問題(K21問題)

(1)経緯

ア、神奈川県内に所在する米海軍の拠点基地は、厚木海軍飛行場と横須賀海軍施設であり、これらの基地に勤務する軍人・軍属の家族住宅の不足問題については、昭和53年頃から顕在化してきたため、当庁としては、住宅の高層化、更には池子弾薬庫地区を住宅地に変更して854戸の住宅を建設する等、住宅不足の解消に努力してきたところである。

イ、 しかしながら、米海軍によると、現時点でも厚木地区750戸、横須賀地

区に915戸の住宅が不足しているとのことである。

ウ、一方、神奈川県、横浜市、逗子市等地元自治体は、住宅建設といえども基地強化につながるとして基本的に住宅建設に反対の意向を示している。

エ、平成11年11月8日、米軍から、当庁担当者に対し、上瀬谷通信施設及び池子住宅地区への住宅建設と約200haの米軍施設の返還を柱とする「21世紀関東平野米海軍家族住宅建設計画(K21)」についての説明があった。

 なお、同日ワイス在日米海軍司令官(当時)は、横浜市長及び逗子市長を表敬目的で訪問し、突然、本計画を説明しようとしたところ、両市長は聞く立場にないとして拒否の姿勢を示した模様である。また、平成11年11月12日、本計画に係る新聞報道図あり、当庁としては、対外的に「米軍より家族住宅の建設要望があり、事務レベルの意見交換の過程で1つの考え方が示されたのは事実」、「米側として1つのアイデアらすぎないことから具体的内容についての回答は差し控えたい」、「今後とも日米双方で意見交換してまいりたい」とのスタンスを採っている。

オ、このような状況を踏まえ、本問題の解決に向けて日米担当者によるワーキンググループを設置し、事務レベルの協議を行なっている。

(2)現 状

ア、ワーキンググループ(WG)の位置付け

WGの位置付けについては、施設特別委員会の正式な下部機関とする。ただし、地元が沈静化するまでは公表不可とするため、WGの設置及び議事内容は日米両議長の同意がない限り公表しない旨を設置要領に記載する。また、WGの設置については、米側から施設特別委員会へ提案する。

イ、米側の要望する住宅建設計画

 米側は、厚木基地関係で750戸、横須賀基地関係で915戸、合計1665戸の家族用住宅が不足しているとし、平成15年度に横須賀地区(池子・根岸)に300戸、厚木地区(上瀬谷・深谷)に70戸の住宅を建設し、平成19年度までにすべての住宅(横須賀地区1320戸、厚木地区750戸)の建設を計画している。

 また、厚木地区及び横須賀地区を同時に進めることを希望している。

注:横須賀地区の1320戸には根岸の移転405戸を含む。

ウ、地元の状況

(ア)横浜市(上瀬谷等)関係

 横浜(防衛施設)局は、横浜市に対し、米側の住宅計画の概要を非公式に説明したところ、同市としては、米軍基地の全面返還を基本としている立場から、住宅建設の適地や返還施設を自ら選定することはできないので、国から案を提示するとともに、市民や議会を説得できる何らかの方策(国有地の払い下げ等)が必要であるとの意向であった。現在、横浜市の意向を踏まえ、8月下旬を目途に上瀬谷を含む同市内の米軍施設を対象に住宅建設計画概要案を作成しているところであり、本案をベースに庁内で討議・検討の上、米側及び地元に提示することとしている。

(イ)逗子市(池子等)関係

 横浜(防衛施設)局は逗子市に対し、非公式に米側の意向(本計画に関する話合いのテーブルに着けば逗子市の医療センターへのアクセスロードの共同使用(返還)を認める)を説明したところ、話し合いのテーブルに着くことは止むを得ないが、話を聞くだけであって、何等具体的な意見交換を行なうことを保証するものでないとの意向であった。

 このため、医療センターへのアクセスロードの共同使用(返還)の手続を早急に完了させた後、本計画について、非公式に米側から逗子市に説明できる機会をセットするとともに、神奈川県に対しても、逗子市の意向を伝えることとしている。

(3)今後の処理方針

ア、横浜市(上瀬谷等)関係

 当庁及び米軍にとって、通信施設の改編が行われた以上、上瀬谷及び深谷を現状のまま維持することは困難な状況である。

 また、横浜市にとっても、本計画は米軍施設の返還を伴うメリットがあることから、横浜市との非公式協議を進め、できる限り早急に住宅建設に向け、当庁、米軍、横浜市との間でシナリオをつくることとしている。

イ、逗子市(池子等)関係

 本住宅建設計画は大規模なものであり、地元調整の前提である環境保護との調和を図ることは事実上困難(池子住宅地区内の小学校建設予定地に絶滅危惧種が発見され、建設場所が選定出来ないのが実情)である。

また、逗子市にとっては返還のメリットが少ないことから、新司令官の動向を踏まえ、池子での住宅建設計画が現実的でないことを説明し、池子住宅以外の場所での住宅建設(横須賀海軍施設のブリックスペイ埋立地の活用等)への方向転換を図ることとしている。