日本共産党逗子市議団

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議会報告・行政視察

2019年9月25日

19年3定 議案等の審議結果

《8/29 本会議》

【報告】

①報告第5号 株式会社パブリックサービスの経営状況の報告について

②報告第6号 継続費精算報告について[市営住宅整備事業]

③報告第7号 健全化繁多電比率について

④報告第8号 資金健全化比率について

《9/20本会議》

【議案】

議案第38号 逗子文化プラザ市民交流センターの指定管理者の指定について ◎全会一致で可決

議案第39号 逗子市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定について ◎全会一致で可決

議案第40号 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について ◎全会一致で可決

議案第41号 逗子市印鑑条例の一部改正について ◎全会一致で可決

議案第42号 逗子市職員の退職手当に関する条例の一部改正について ◎全会一致で可決

議案第43号 逗子市手数料条例の一部改正について ◎全会一致で可決

議案第44号 逗子市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について 〇賛成多数で可決

〇賛成14 共産党2 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 無1

×反対2 真無所属2

議案第45号 令和元年度逗子市一般会計補正予算(第5号) 〇賛成多数でで可決

〇賛成15 共産党2 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 無1 真無所属1

×反対1 真無所属1

■補正予算に対する賛成討論 橋爪明子

0686

議案第45号 令和元年度逗子市一般会計補正予算(第5号)について、日本共産党を代表し、賛成の立場から、討論に参加します。今回の補正予算において、市長自ら現場を確認し、久木小学校区の交通整理員の配置が年度内に図られることは評価するものです。併せて、児童の安全・安心の観点から、保護者から要望のある他の地域についても、対応を図られますよう求めておきたいと思います。

放課後児童クラブ事業については、近年、学童保育を必要としながらも利用できない状況があることから、待機児童を早期に解消するための施設整備として理解するところです。しかし、今回の提案は、あくまでも民間事業者への補助事業であることから、既存の学童施設と異なる形態となっています。審査の中で、所管からは、事業内容は変わらない旨の説明を受けましたが、職員配置は従来の公設学童の基準は適応されず、保育料についても事業者の裁量とされていることから、市内の学童施設でありながら、費用負担が異なることや事業内容について、行政の管理・監督権限がどこまで及ぶものか懸念するところです。

逗子市の学童保育は、学童保育の充実に向けて、保護者、行政、議会も積極的に取り組み、民設民営の補助事業から、行政が事業に責任を持つ現在の公設民営の形に発展してきた経過があります。学童の長い運動の歴史を踏まえれば、本来であれば、新しく作る学童施設においても、公設民営とすべきであり、事業の推移も踏まえ、既存学童と同様の設置への変更を求めておきたいと思います。また、今回の補正予算では、マイナンバーを利用した情報連携を実施するシステム改修費も計上されています。わが党は、個人情報保護、セキュリティの観点から、マイナンバーの運用に反対の立場ですが、すでに運用がされていることから、システム改修について認めるものです。運用にあたっては、個人情報の取り扱いについて、十分に配慮し、慎重にされることを求めるものです。以上で討論を終わります。

議案第46号 令和元年度逗子市介護保険事業特別会計補正予算(第1号) ◎全会一致で可決

議案第47号 令和元年度逗子市下水道事業会計補正予算(第1号) ◎全会一致で可決

共産党は財政破綻による市民犠牲の30年度決算議案すべてに反対

【平成30年度の決算議案】

議案第48号 平成30年度逗子市一般会計補正予算歳入歳出決算の認定について 〇賛成多数で認定

〇賛成11 新生逗子5 公明党2 市政ク1 真無所属2 無1

×反対5 共産党2 立憲ク3

議案第49号 平成30年度逗子市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について 〇賛成多数で認定

〇賛成14 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 真無所属2 無1

×反対2 共産党2

議案第50号 平成30年度逗子市逗子市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について 〇賛成多数で認定

〇賛成14 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 真無所属2 無1

×反対2 共産党2

議案第51号 平成30年度逗子市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について 〇賛成多数は認定

〇賛成14 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 真無所属2 無1

×反対2 共産党2

議案第52号 平成30年度逗子市下水道事業特別会計歳入歳出の認定について 〇賛成多数で認定

〇賛成14 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 真無所属2 無1

×反対2 共産党2

■平成30年度決算に対する反対討論 岩室年治

平成30年度決算の一般会計、4特別会計に対し、反対、不認定の立場から討論に参加いたします。

平成30年度予算は財政破綻とも言える事態を受け、財政対策プログラムを策定し、7億円の財源を確保するために教育と福祉など150事業の廃止や縮小、金額にして2億6千万円の市民生活に係る事業を削減しました。また、職員給与の減額も行われ、その努力の結果、財政破綻を回避しました。

日本共産党は、財政破綻を回避するためには、すべての事業の見直しは必要と考え、事業の廃止、縮小、凍結も止む負えないと判断しておりました。

■財政対策プログラムの問題点 プール無料券や交通整理員の廃止など

0688しかし、財政対策プログラムの中には、廃止や縮小によって、市民生活に大きな影響が及ぶものも含まれ、そして財源確保のために強引に削減がされたものもあって、あまりに乱暴な取り組みに対し、削減について異を唱える事業も多くありました。

例えば、子どもたちの夏休みに配布されてきた「プール無料券」の廃止について、議会として、ほかの事業からの財源確保がかなわない事から、大人利用料の値上げとなる条例の一部「改正」まで行ない、財源確保に努めた結果、事業内において予算措置ができる状態をつくり、当時の市長に事業復活を求めました。ところが、プール無料券は復活せず、一人1枚の発行にされてしまい、5千人を超える子どもたちの利用が大幅に減りました。このことで言えることは、行政運営の失敗について、子どもたちに負担させ、プールから遠ざけ、楽しみを奪うものとなり、問題は当時の市長の判断によって必要な手立てもうたず、あまりに乱暴な対応であったのではないでしょうか。そしてある同僚議員の言葉をかりれば「緊急財政対策は、やみくもに事業をカットする方法をとり、十分な検討がなされなかった」と述べられていました。まったく同感であります。

この問題では、すでに桐ケ谷市長のもとで、一人10枚に増やされております。また、交通整理員、図書館開館時間など、わずかであれ、行き過ぎた事業の廃止や削減が戻されていることは嬉しく、多くの市民が歓迎しているものと考えています。ただし、本市の財政状況は、決算の上で、数字の上では良好な状態と映っていますが、歳入が好転する状況になく、この状態を維持したうえで、財政規律を守り、一定の財政調整基金の積み増しが必要ともされ、減額されている職員給与への対応も迫られていることを考えれば、まったく予断を許さない状況が続くことになります。

30年度予算は、前市長の最後の予算、その決算であります。前市長は自らの責任を棚上げ、財政破綻の「責任は職員にもある」と公言し、さらに市民犠牲と負担によって乗り切ろうとしたものでありました。今回の30年度決算は、行政と議会にとって、財政破綻というべき事態を乗り越え、歩みだそうとしている新しい市政を築く上で、逗子市政の再生を図るための貴重な教訓として心に刻み、その教訓をくみ取り、財政破綻を繰り返さないため、今後の市政運営に当たることが重要ではないでしょうか。

■非常勤の大量解雇

さて、具体的な事業といっても、30年度は多くの事業が廃止、削減などされました。また、多くの事業の見直しによって、非常勤職員は58人減らされ、その内、教育委員会が42人を占めています。大量の雇止めがされ、労働者を切り捨てることになり、日本共産党としては、大量の雇止めを一つも止められず、慙愧(ざんき)に堪えないものであり、市職員の給与回復と非常勤の処遇改善を求めるものです。

■都市計画手続き取り下げ、病院誘致を半年以上遅らせた

IMG_2031次に、総合的病院誘致事業と関連する都市計画策定事業について、前市長は、市長選挙期間中、「一日も早い病院誘致」を訴えていました。ところが、平成30年度に手続きを進めていた病院用地の用途変更を行う都市計画手続きを、それも選挙中に取り下げてしまいました。その結果、都市計画手続きは、スケジュールからも半年以上が遅れてしまいました。

この判断は、市長選挙の前、11月にはすでに決定されていたということです。そうなってくると、あの市長選挙で前市長が大騒ぎしていたこと、言っていることと、やっていることが正反対ではなかったのではないでしょうか?なぜ、病院誘致手続きが遅れることを承知で、都市計画手続きを取り下げたのでしょうか?「葵会」の病院誘致を遅らせる必要性があったのでしょうか?今となって質すこともできませんが、二つの事実があります。一つ目が「一日も早く病院誘致を」と訴えた事実、二つ目は病院誘致手続きを遅らせた事実、相反する二つの事実によって、市民には真実が見えません。選挙を考えれば、市民を欺く行為ではないでしょうか?すでに取り下げられた手続きをもう一度、新市長のもとで改めて手続きを取り組んでいる状況があります。決算の判断として、30年度の予算措置をしておきながら、行政が責任をもって取れ組む業務を途中で放棄し、病院誘致手続きを大幅に遅らせたことは、到底認められないものであります。

■決算総括結論における指摘と意見を生かす取り組みを

IMG_1652次に、総括結論で取り上げた事業についてであります。

地域活動センター(写真・久木)とコミュニティセンターのあり方と体制、住民自治協議会の在り方など、今後、市民と行政による協働事業を進める上からも、さらなる制度と運営について検討を加えていただきたくお願いします。また、補助金の在り方については、補助金の性格と目的からも、誰の目にも公平な扱いがなされ、本市の財政事情に見合った対応を求めておきたいと思います。

市議会は、平成30年11月に厳しい財政状況であっても、教育と福祉事業の復活を求める決議を可決しています。市民、子どもたちに与えた影響は大きく、サービスの後退は、近隣自治体との格差も生じさせるもので、将来を担う次世代に対する事業について、最優先で復活を求めました。まず、子ども相談室運営事業について、虐待事案が市内でも倍増する中、別の自治体、別の世界の話ではなく、心を傷める問題が、現実にこの場、市内で起こりえるし、起きている問題であると言う認識に立つべきであります。相談活動の性格と目的から、相談者との信頼関係を築く、継続的な支援が必要とされ、任期付き短時間職員という不安定な体制ではなく、正規職員の配置が必要であることは明らかではないでしょうか?相談体制の強化を強く求めるものであります。

次に財政対策プログラムでは、教育現場の予算が減らされ、その影響を心配する声が、総括結論でも多くの議員から出されていました。少人数指導教員・教育指導教員派遣事業については、教員が減らされた中で、工夫がされていますが、以前のような充実した取り組みは期待できない現状があります。今後の財政状況によっては積極的な対応をお願いします。

次に郷土資料館廃止に伴い、展示物の行き先も決めていない中、廃止だけが決められていることは、廃止ありきで無責任ではないでしょうか?郷土資料館の展示物と建物について、郷土の財産、市民の財産と捉え、有効な活用を求めます。野外活動センター跡地と建物についても、有効活用の可能性を調査研究されるように求めます。文化財保護事業については、他市へ流出も考えられ、文化財の市指定も直実に取り組まれるように望むものであります。

■国保料の値上げに反対

次に議案第49号 国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算については、条例「改正」が行われ、平成30年度から保険料の応能・応益割合が見直され、値上げへと進み、日本共産党は反対しました。その立場からも不認定とするものであります。

■下水道の公会計導入に反対、新宿耐水地の地上利用問題で隠蔽は許されない

IMG_2521次に議案第52号 下水道事業特別会計歳入歳出決算については、将来的には値上げにつながる公営企業会計に移行を前提に進められたこと、そして、新宿耐水地の地上部分について、供用開始以降、実際には維持管理には年間200日超える日数が使用されていることが分かったにもかかわらず、さらに住民参加で作成された一部駐車場と公園化は当初から整備できない状況がありながら、市民と議会に対し、周辺住民の理解が得られていないことを理由にして言い訳し、その事実を隠蔽してきたことは到底許されません。以上のことから不認定とするものであります。

残り2つの議案、議案第50号 後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算と議案第51号 介護保険事業特別会計歳入歳出決算についても不認定と致します。

■都市経営トップの責任 市長選挙で下された審判

最後に市長の責任、行政の責任について意見を申し上げます。

行政とは、桐ケ谷市長も述べられていたように、民間企業のように利益優先という立場ではありません。そして不採算部門を切り捨てることもできません。

しかし、どんな社会経済状況や政治情勢の変化があったとしても、財政運営の安定化を図り、まちづくりを進める責任を担っています。そのことで市民は行政を信頼し、安心して暮らしていけるものではないでしょうか。

その都市、自治体の経営のトップが市長であり、行政権限のほぼすべの責任を負っていると考えています。そして、昨年12月、すでに市民の判断、市民の審判は下されました。トップ、かじ取りを変える判断が下されたわけであります。

その点では、今回のような事を繰り返させない、生じないよう、今後については、堅実な市政運営をお願いしたいと思います。

以上、平成30年度決算に対する討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

【議員提出議案 日本共産党】

共産党提案の認定外保育施設の基準を定める条例は賛成少数で否決

議員提出議案第2号 逗子市子ども・子育て支援法の一部改正する法律附則第4条第2項の基準を定める条例の制定について ×賛成少数で否決

〇賛成4 共産党2 真無所属2

×反対12 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 無1

■議員提案議案第2号の賛成討論 橋爪明子

保育園①ただいま議題となりました議員提出議案第2号 逗子市子ども・子育て支援法の一部を改正する法律附則第4条第2項の基準を定める条例について、賛成の立場から討論に参加いたします。10月から始まる幼児教育・保育の無償化にあたり、認可外保育施設について、制度開始後5年間に限り、国の基準を満たされない施設についても無償化の対象となりました。条例提案の趣旨説明でも述べられておりましたが、全国市長会は、認可外保育施設等の無償化について、本来、対象は「劣悪な施設を排除するため」の指導監督基準を満たした施設に限定すべきであると主張し、国に再三にわたり再検討を求めていました。しかし、国は経過措置の5年間、保育士もゼロ、保育士もいないような施設も認めてしまいました。また、指導監督体制も、十分にない中で進められようとしています。さらに今後、無償化を目的とした「劣悪な」認可外保育施設等の新設も考えられ、保育の質の劣化が懸念されています。これまでにも、新聞やテレビなどで、子どもたちをめぐる心を傷める痛ましい事故や事件が報道されてきました。認可外施設は、保育全体の中で、事故の発生件数が多く、特に死亡事故の数が認可を大きく上回っています。

国は、法「改正」にあたり、全国市町村会の意見を考慮して、認可と認可外の国基準に満たない施設について、市町村の判断によって、基準を定めることができる規程を加え、条例制定を認めました。その事から、市町村の中には、条例を制定し、今回の条例と同様に基準に満たない施設を対象から除外する動きもうまれています。また、代替策として、経過措置の短縮、立ち入り調査を年2回に増やす、巡回指導員を増やすなどが取り組まれようとしています。今回の動きは、すべて「無償化ありき」でことが進んできました。法「改正」は、無償化とは名ばかりの部分、無償化の恩恵を受けられないもの、非課税世帯では、無償化より消費税増税の方が負担が大きく、深刻な場合もあります。さらに今後も続くと思われる劣悪な施設の常態化への懸念、厳しい意見の中には、「こどもの安全が置き去りにされた」と指摘し、制度の不備が批判している声も多くあります。

09c_1062今回の法「改正」について言えば、公的保育制度を大きく後退させるものであり、本来、国がやるべき認可保育所の増設や保育士の処遇改善と育成・養成をすべきではないでしょうか。今後、何ら手立てをせずに、この制度が実施された場合、待機児となった我が子を抱えた保護者が、止むに止まれずに基準に満たない施設であることを知りつつ預けてしまい、運悪く事故があれば、国と行政は、そんな施設に預けた保護者が悪いというのでしょうか。国と行政の責任はどこに行ってしまったのでしょうか。子どもたちと保護者の願い応えることは、行政と政治の責任ではないでしょうか。また、行政と政治の責任とは、安全で安心できる環境を提供することであります。決して劣悪な施設を容認することではありません。

今回の条例は、10月実施を目前にして、幼児教育・保育の無償化において、認可外の基準からもはずれ、ブラックな劣悪な施設について、無理やりグレーとみなし、扱うようなことはさせない、認めない条例であります。子どもたちの命は、保護者だけの責任でなく、社会全体で守ってやらなければないないものと考えます。その立場からの今回の条例提案と受けとめており、条例制定を強く求めるものであります。以上で討論を終わります。

■一般質問 4人

《9/24 本会議》

 一般質問 5人 7番目 岩室年治

《9/25 本会議》

一般質問 3人  12番目 橋爪明子

【意見書案・決議案】

意見書案第6号 消費税増税に反対し、景気浮揚を求める意見書 ×賛成少数で否決

〇賛成7 共産党2 立憲ク3 真無所属2

×反対9 新生逗子5 公明党2 市政ク1 無1

所得税法56条を廃止して、零細業者家族の労賃を認めるべきだ。共産党提案の意見書は否決

意見書案第7号 所得税法第56条の廃止を求める意見書 ×賛成少数で否決

〇賛成4 共産党2 真無所属2

×反対12 新生逗子5 立憲ク3 公明党2 市政ク1 無1

※日本共産党が作成し、各会派に賛同を要請しましたが、結果として単独で議員提案した意見書案です。

■意見書第7号 賛成討論 岩室年治

03c_0040ただいま議題となりました、意見書案第7号 所得税法第56条の廃止を求める意見書について、日本共産党を代表して、賛成の立場から討論します。

所得税法第56条は、「事業者の配偶者とその親族が事業に従事した時、対価の支払いは必要経費に算入しない」として、家族従業者の「働き分」は、税法上の必要経費に含まれません。すべて事業主の所得に合算され、事業主の所得から控除されるのは配偶者が68万円、それ以外の家族は50万円で、配偶者がどれだけ働いても、その働き分は正当に認められていません。また、出産・育児手当も支給されず、社会的地位を不当に引き下げるものとなっています。

「働き分」つまり、自家労賃を認めないことは、日本国憲法の個人の尊重(13条)法の下の平等(14条)、両性の平等(24条)、財産権(29条)などに反するものであり、自営業者の家族の働きを正当に評価し、その対価として賃金を支払うことは当然です。1887年(明治20年)に制定された所得税法では世帯単位の納税がおこなわれていましたが、第2次大戦後「家」制度が廃止され、所得税法は、原則個人単位の課税に切り替えられました。しかし、家族構成員間で所得を分散させる租税回避的な行動を抑制するためとして、家族単位の課税の仕組みである56条が例外的規定として残されました。当時は、個人事業者が必ずしも家族に給与等の対価を支払う慣行がなかったことを反映してのものでしたが、今日、社会は大きく変化し、女性の社会進出は目覚ましく、夫婦共働きが増え、また、経済的に独立する人々も急増しています。同一生計であるというだけで、親族に支払う対価の経費性を一切認めないこの規定は、もはや、経済の実情にそぐわないものとなっています。さらに、自家労賃を認めることは、世界でも、国内でも時代の流れとなっています。ドイツ、フランス、アメリカなど主要国では自家労賃を必要経費として認め、家族従業者の人格・人権、労働を正当に評価しています。また、国連女性差別撤廃委員会は、2009年日本に対する総括所見の議論の中で日本政府に痛烈な批判が行われ、家族経営における女性の働きを認めるよう所得税法の見直しが提起され、2016年3月には、「所得税法第56条が家族従業女性の経済的自立を妨げていること」を懸念し、「所得税法の見直し」を勧告しました。

国内でも第四次男女共同参画基本計画には、「商工業等の自営業における家族従業者の実態を踏まえ、女性が家族従業者として果たしている役割が適切に評価されるよう、税制等の各種制度の在り方を検討する」という文言が盛り込まれ、閣議決定されています。国会でも、2009年11月17日の参院財政金融委員会で、峰崎直樹税務副大臣が「多くの皆さんが廃止を望んでおられることはよくわかっている」「所得税法56条廃止について、前政権から継承としてしっかり検討していきたい」と表明、それを受けて藤井裕久財務大臣も、「私も峰崎副大臣と同様に考えている」と答弁しました。また、2010年3月19日の衆院経済産業委員会では直島正行経済産業大臣が「所得税法56条は見直す必要がある。省庁ごとに所管はあるが、政策は横断的に実行したい」と答えています。さらに、2016年3月16日の衆議院財政金融委員会では、麻生財務大臣が「以前から所得税法第56条を見直すべきとのご指摘を受けているところでありますから、引き続き財務省において丁寧に検討していきたいと考えております」と答弁するなど、政府も検討を約束しています。地方税法第56条の廃止を求める意見書は、今年7月24日現在で、523の自治体で採択されています。

最後に、青色申告にすれば給料を経費にでき、問題ないという考えについて、述べさせていただきます。現行制度では、白色申告事業者には自家労賃は認められていませんが、同じ中小事業者でも青色申告事業者になれば、家族に支払った賃金を必要経費として控除することはできるようになっています。両者の最も大きな違いは、記帳義務のあるなしでしたが、すでに白色申告においても記帳は義務化されていることから、両申告制度の間で差をつける合理的な理由はなく、そもそも、働いている実態が同じでも、申告方法の選択によって納税者を差別することは許されることではありません。中小事業者の配偶者や家族に対する差別的な制度の廃止を強く求め、所得税法第56条の廃止を求める意見書に賛成し討論を終わります。

米兵による事件に抗議し、綱紀粛正を求める決議を全会一致可決

米兵による器物破損と公務執行妨害事件に抗議し、綱紀粛正を求める決議 ◎全会一致で可決

※決議案は、日本共産党が案を作成し、各会派へ要請、一部修正し、全会派の賛同を得て、議会運営委員会によって提案されたものです。

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