龍ヶ崎市 コミュニティバス運行事業について
8月2日、龍ヶ崎市(都市計画課)のコミュニティバスについて視察を行いました。
平成14年3月に龍ヶ崎市都市交通マスタープラン「市民が育てる交通を目指して」を策定、概ね15年後(平成27年目標年次)に向けた方針と計画となっています。その中では現状と課題を捉え、将来の計画・構想と交通体系の課題を整理し、方針を定め、具体的な計画を示しています。
背景には、路線バスの一部廃止、そして交通不便地域の移動制約者について、ふれあいバス(公共施設を結ぶ無料バス)の再編を踏まえて、コミュニティバスの導入を決めています。さらに個別調査として「関東鉄道龍ヶ崎線活性化検討調査」と「龍ヶ崎コミュニティ利用実態調査」を実施、平成23年3月に「龍ヶ崎地域交通総合連携計画」を策定しています。この計画は、平成19年10月に施行された「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に則り、市民代表、学識経験者、交通事業者、国・県・市等で構成しています。
コミュニティバスの位置付けと基本方針は…運行状況など
【位置づけ】
●市内各地区間の連携強化、交流促進を図る交通手段
●病院、福祉施設、その他の公共施設へのアクセスする交通手段
●公共交通のサービスが不十分な地区やサービスのない地区に対する交通手段
●地域交流の促進、まちづくりの支援等に資するシステム構築するために市民が利用しやすいシステムとする。
【基本方針】
1.人にやさしい交通システムとする。
2.総合病院へのアクセス交通手段として、既存の交通手段と連携しながら、できる限り、市全体をカバーする。
3.地域交通の促進、まちづくり支援等に資するシステムを公宅するために市民が利用しやすいシステムとする。
4.コミュニティバスと既存の公共交通機関とのすみ分けを行い、一体のシステムを構築する。
【平成14年7月運行開始、1乗車で100円、1コインのコミュニティバス】
平成14年7月から無料のふれあいバスを残した形で、1乗車100円のバスを循環型ルートとA・B・Cの3ルートから始める。平成15年7月から循環型ルートの増便、停留所の増設を図る。平成18年4月からは運行時刻で5分早める。平成19年4月からはD・Eの2ルートを増設しています。
平成21年~23年度の平均的な運行の収支結果は、経費は6000万円前後、運賃収入は約約1700万円近く、市負担金は4200~4500万円程度で、収入率は28%前後となっています。
他にも、以下の施策を展開しています。
①運賃は1級身体・知的障害、その介護者は半額の50円。
②フリー降車区間を設置し、その区間は自由に降りれるようにする。
③停留所に近接する駐輪場設置。
④ノンステップバスの導入(車種ポンチョ)。
⑤コミュニティバス以外の路線バスの昼間割引を導入し、上限200円に下げさせ、バス利用促進を図る。市の負担は年間350万円。
⑥70歳以上の方は「おたっしゃパス」発行、バスの定期券購入の割引制度。
⑦70際以上の方が運転免許を自主返納した場合、全区間1年間無料乗車券の進呈。
⑧乗り合いタクシー(1回乗車、一人500円)の導入、自宅から指定5箇所(駅、病院、役所、福祉センター、文化会館)について運行。