はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員
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足立区 「おいしい学校給食をめざして」

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 11月2日、党議員団と維新クラブが、東京都足立区の学校給食について、行政視察を行ないました。試食は区役所14階のレストランで、学校給食(↑写真)が500円で提供されていることから試食しました。メニューは五目焼きそば、サラダとスープ、当日は就学前の子供連れのお母さんも食べに来れられていました。その後、6階の区議会の会議室で、教育委員会の学校教育部おいしいはゅう食担当課長と栄養士から説明受けました。

 足立区は人口69万人、小学校69校、中学校37校、児童生徒数は14000人と大都市です。それでも都下でも給食費は安い方でありながら、日本一の学校給食をめざし取り組み注目を集め、米国のワシントンポストでも紹介されました。全学校が自校方式、調理はすべて民間委託、中学校も昭和40年代には完全給食を実施、食材は一部を除き学校ごとに購入、栄養士は全校配置、半数は都採用の正規職員、残り半数は区採用で非常勤ということです。

現区長のマニフェストで、「食べ残しゼロ」をめざした更においしい、栄養のバランスのとれた給食を実施し、食育を通じて小中学生の健康管理に努めますとしたことからスタート。おいしい給食推進委員会を設置、計画を策定し、第一期の二か年間は普及と啓発、第二期の3か年は定着、第三期は推進として取り組んでいます。この事業の目的には、①生きる力・生活習慣病予防、②感謝の気持ち(自然の恵みや作り手への感謝)、③給食時間の充実(楽しい給食時間・意欲的に食べる)、④残菜ゼロ(残菜率の低下)を掲げています。

 また、「みんなの給食を考える」とうテーマで、こども教育委員会の中で、子どもたち自身も議論に参加、さらに保育園と幼稚園の園児たちが学校給食の体験給食、中学校一年生の全生徒が、新潟県魚沼での農業体験できる二泊三日の自然教室、その中で生産者との交流、その自然教室についてアンケートで95%が「満足できた」と回答。地産地消と地元生産者による授業、指導集の活用、レシピ集作成、給食メニューコンクール、もりもり給食ウィーク、小松菜給食(地産)、コシヒカリ給食(魚沼産)、おいしい給食まつりなど様々な活動を通じて、残菜率は年々減り、平成20年度と26年度の比較では、中学は13%から7.1%へ、小学校では7%から3.1%へ、ほぼ半減しています。そして現在、足立区の小学生の97%、中学生の82%が給食が「楽しい」と感じている結果となっています。また、保護負担の軽減策として、1食あたり5円を公費負担しています。

【足立区の給食費】

■小学生 保護者負担 233円 公費負担 約352円 1食あたり合計約585円 年間給食回数 198回

■中学生 保護者負担 295円 公費負担 約371円 1食あたり合計約666円 年間給食回数 191回 

公費負担額の中に、食材1食あたり5円の負担が含まれています。また、小学校の給食費は低学年・中学年・高学年で違います。     

IMG_1578 逗子市の小学校は自校方式で、おいしい給食が提供されていますが、一方で中学校給食は、ランチボックス方式で、足立区とは調理と提供方法も違いがあって、満足のいく給食が提供できていないのが現実です。そのため生徒からも不満の声もあがっています。大都市とできていることが、わずか3校の逗子市に取り組めないはずがありません。改めて中学校給食の調理や提供方法について検討が必要だということを強く感じました。(写真は区役所屋上)