はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員
はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員はしづめ明子 日本共産党逗子市議会議員

16年2定 意見書・決議の審議結果 戦争法廃止求める意見書可決

 平成28年第2回定例会では、意見書6件と付帯決議案1件が可決しました。審議結果は以下のとおりです。参院選の野党共闘が進む中で、逗子市議会も変化し、昨年否決された意見書案2件が賛成多数となって可決しています。

【意見書案】

■昨年は否決された「教職員定数改善と義務教育費国庫負担増を求める意見書」を、今回は賛成者が増え、賛成多数で可決!

 毎年、教職員組合から提出される陳情や請願を採択し、意見書を可決してきました。ところが昨年は請願が採択されながら、意見書は否決という事態となっていました。今回は陳情が提出され、委員会審査で了承。それを受けて議員提案された意見書が賛成多数で可決しました。過去、自民・公明も賛成したきましたが、最近では残念ながら反対の立場をとっています。

① 意見書案第1号 教職員定数改善と義務教育費国庫負担制度の国負担2分の1復元を図るための2017年度政府予算に関する意見書 〇賛成多数で可決

○賛成10 共産党2 市政ク3 維新ク2 あした2 展望1

●反対7  自民党4 公明党2 展望1

■昨年に続いて、最低賃金の改定を求める意見書を可決、反対は自民党のみ。

 「神奈川県最低賃金改定等についての陳情」が了承され、賛成議員によって議員提案された意見書です。昨年も同様の陳情が提出され、意見書が賛成多数で可決、反対は自民党だけです。陳情の内容は、①早期に神奈川県最低賃金の諮問・改定を行なうこと。②最低賃金引き上げに伴う中小企業・小規模事業者への支援を強化することです。

② 意見書案第2号 神奈川県最低賃金改定等に関する意見書 〇賛成多数で可決

〇賛成13 共産党2 市政ク3 維新ク2 あした2 展望2 公明党2

●反対4  自民党4

③ 意見書案第3号 食品ロス削減に向けての取り組みを進める意見書 ◎全会一致で可決

④ 意見書案第4号 奨学金制度の拡充を求める意見書 ◎全会一致で可決

■野党共闘が進む中で、戦争法廃止を求める意見書を僅差で可決

 1年前の平成15年第2回定例会では、日本共産党含む2会派によって「戦争立法に反対し、廃案を求める意見書」が提案されましたが、採決の結果は賛成少数で否決となっていました。ところが今回は参院選を迎える中で、野党共闘も進み、議会内も戦争法廃止の声が多数を占め、日本共産党含む5会派による提案で、意見書案が可決しました。

⑤ 意見書案第5号 安全保障関連法の廃止を求める意見書 ○賛成多数で可決

○賛成9 共産党2 市政ク3 維新ク2 あした1 展望1

●反対8 自民党4 公明党2 あした1 展望1

■岩室年治議員 趣旨説明

ただいま議題となりました意見書案第5号 安全保障関連法の廃止を求める意見書について、提案者を代表して、趣旨説明を申し上げます。意見書案にあるように昨年9月に安全保障関連法が強行採決され、今年の3月29日には法律は施行されました。法律は、憲法違反の集団的自衛権の行使容認を行ない、国民世論も法案反対の声も無視し、これまでの専守防衛を大きく転換し、米国の戦争に加担しかねないものであります。意見書案の詳しい内容につきましては、お手元に配信されたとおりであります。何とぞ、同僚議員におかれましては、ご賛同いただけますようにお願いし、趣旨説明をおわります。

■繰り返される米兵の凶悪犯罪、元米海兵隊の軍属による女性強姦殺人事件で、抗議の意見書可決

 日本共産党が呼び掛け、4会派の共同提案した意見書案は、沖縄県で発生した元海兵隊の軍属による女性強姦殺人事件に対し、抗議するものでした。具体的な要求事項は、①日米両政府の謝罪と完全補償、②綱紀粛正と実効性ある再発防止策 ③日米地位協定の見直しを求めるものです。

⑥ 意見書案第6号 元海兵隊の軍属による女性強姦殺人事件に関する意見書 ○賛成多数で可決

○賛成10 共産党2 市政ク3 維新ク2 あした1 展望2

●反対7 自民党4 公明党2 あした1

■岩室年治議員 趣旨説明

 ただいま議題となりました意見書案第6号 元海兵隊の軍属による女性強姦殺人事件に関する意見書について 提案者を代表して 趣旨説明を申し上げます。米兵による凶悪犯罪は後を絶たず、再三にわたる抗議にもかかわらず、米軍はその度に綱紀粛正と再発防止を約束してきました。しかし、米軍人と軍属による事件事故は繰り返され、日米両政府は、地位協定の見直しも怠ってきました。その結果が生んだ悲劇とも言えないでしょうか。今回の事件は、過去の事件にも匹敵する凶悪事件であります。何にも罪のない若い女性に対し、自らの欲望を満たすために極めて残忍な方法で暴行し、命を奪い、それも死体を雑木林に捨てたというものであります。米軍の人権に対する意識が欠如しているとも言えないでしょうか。日本国民の一人としても、逗子市民を代表する市議会議員としても、米軍に対し断固抗議し、綱紀粛正と実効性ある再発防止策、そして地位協定の改定を求めるべきであります。

 米軍犯罪について、少しだけ過去を振り返ると、逗子市議会は、度々発生する米兵犯罪に対し、次の意見書、決議を行なってきました。★平成13年決議案第6号 米兵による女性暴行事件に関する決議 ★平成18年意見書案第1号 米兵による女性殺害事件に抗議し、米軍の綱紀粛正を求める意見書。内容は横須賀市内で米兵によって、商店街を歩いていた女性が殴り殺された事件です。★平成20年意見書案第3号 米兵犯罪に抗議し、日米地位協定の見直しを求める意見書。内容は女子中学生に対する暴行事件でした。★平成24年意見書案第23号 米兵による集団強姦致傷事件等に抗議する意見書。内容は、米兵による8歳の少女、小学生に対するわいせつ行為でしたが、米軍の裁きは降格、不名誉除隊だけでした。日本は逮捕もせず、不起訴としました。また、女性強姦事件については、容疑者の身柄引き渡しを日本側が求めなった事例もありました。★さらにもう少し振り返り、平成7年におきた少女暴行事件は、全国で抗議の声があがり、逗子市議会も米軍に対し、強く抗議する意見書を全会一致可決しています。1995年9月に発生した12歳の女子小学生に対する暴行事件は、私自身も言葉を失う、怒りが収まらないものでした。犯人は、海兵隊員の2人と米海軍の1人、その3人は共謀し、粘着テープで幼い少女の顔をおおい、手足を縛り、車に押し込み、海岸で強姦、負傷させた事件でした。

 幼い心が置かれた恐怖、傷つけられたからだ、心とからだをズタズタにしたもので、当時この事件を知った日本人、いや人であれば、心を痛めない人はいないと思います。この惨忍でおぞましい事件は、日本を守るとしている米軍が引き起こした事件として、米軍基地をかかえる自治体、そして市民にとって、震撼させる事件でした。

 最後に同僚議員のみなさん、重ねてお願い申し上げます。米兵によって傷つけられた子どもと女性は、、同じ日本人、われわれの同胞です。子どもと女性の尊厳を守り、これ以上の人権蹂躙を許さないし、米兵の蛮行を二度と起こさせない、その立場から日米両政府に対し、被害者と遺族への謝罪を強く求め、日米地位協定の見直し、改定をともに求めていこうじゃありませんか。意見書案の詳しい内容につきましては、お手元に配信されております。何とぞ、同僚議員におかれましたは、ご賛同いただけますようにお願いし、趣旨説明を終わります。

【決議案】

① 決議案第2号 議案第41号 平成28年逗子市一般会計補正予算(第1号)に対する付帯決議案 ◎全会一致可決